NLP (Neuro Linguistic Programming) 4
Part4では省略の中の一つ「名詞化」をみていきます。
ここまでをまとめておくと、問題は頭の中が作るということです。
体験は、省略・歪曲・一般化のフィルターを通って言語になります。言語は価値観となり、その価値観を通して世界をみるようになります。
そのため、実際の体験は無色透明なのに頭の中の言語表現で苦しいものに見えてしまう時があります。
よって、実際に問題だと思っていることは、自分の頭の中を変える方が解決が速いことがよくあります。解決しづらいと思っている問題の本質をみることです。
ここで、問題を解決しづらくしているものの代表的なことが名詞化です。
例えば、
「Aくんが私に気を遣いすぎている。もっと積極的に意見を言ってくれたらいいなと思っている。特に会議の場では。」
という問題があったとして、実際はこんなにも流れのある感覚なのに名詞化が行われると
「部下との意思疎通が難しい」
となってしまいます。そして、部下との意思疎通は難しいなぁと考えて悩むようになってしまいます。
最初の状態と比べて一気に解決しづらい雰囲気ですよね。しかし、最初の方はどうでしょうか。ここまでくれば問題解決はあと少しな気がします。
名詞化が行われた文章では、部下とは誰のことなのか?意思疎通がうまくいかないとは具体的にどうなのか? がわからないです。そこを振り返ってみれば名詞化は和らげることができます。
問題解決がうまい人は、凝り固まった表現のままで悩まずに、しっかりほぐして動きのある情景としてイメージしていることが多いです。
他人の名詞化をほぐすときは、くれぐれもラポールの形成前に質問しないように注意しましょう。質問は鋭くなりがちなので、ペーシング、バックトラックなどでラポールの形成をまってからしてください。